離婚をお考えの方で、マンションを売却しようか迷われている方はいませんか。
結婚後にマンションを購入した場合は財産分与も絡むため、住み続けるか売却するか迷いますよね。
今回は離婚時にマンションを売却すべきかどうか判断できるよう、よくある疑問と住み続けた場合のメリットとデメリット、売却方法をご紹介します。

□離婚時のマンション売却に関するよくある疑問

＊住宅ローンが残っている場合はどうする？

マンションの住宅ローンが残った状態で離婚した場合、マンションの売却方法はアンダーローンかオーバーローンかで変わってきます。
まずはローン残債がマンションの売却額を上回っているかどうか、確認するようにしましょう。

マンション売却額が住宅ローン残債を上回る「アンダーローン」の場合、マンションの売却方法は通常時と変わりません。
住宅ローンの完済後、売却額から諸経費を引いた金額が手取り額になります。
この手取り額は財産分与対象になりますので、注意が必要です。

マンション売却後もローン残債が残る「オーバーローン」の場合は、預貯金で住宅ローンを完済できる場合にのみ、通常のマンション売却が可能です。
もし住宅ローンが残ってしまう場合は、金融機関からの合意を得たうえで、「任意売却」という方法でマンション売却を行う必要があります。

＊共有名義のマンションを売却する場合はどうする？

マンションの名義が離婚時に共有名義になっている場合、返済のトラブルを防ぐために、家と住宅ローンの共有名義を解消しておくことをおすすめします。

離婚時に住宅ローン名義が共有名義になっていると、夫婦ともに返済義務が変わらず生じることになります。
そのため一方が返済を滞納してしまうと、もう一方の負担が多くなってしまいます。

マンションの共有名義を解消するには、
・住宅ローンを借り換える
・住宅ローンの一括返済を行う
・マンションを売却する
という3つの方法があります。

＊マンションの財産分与はどう行う？

離婚時の財産分与の対象は、「婚姻期間に築いた財産」です。
そのため結婚後に購入したマンションは、共有名義ではなくても原則として、マンションの売却金額を折半することになります。

マンションを物理的に折半することは難しいので、財産分与方法は以下2つの方法が主流です。

・売却した現金を財産分与
・不動産評価額をもとに一方に現金を分与

どちらか一方がマンションに住み続ける場合は後者を、マンションを売却する場合は前者を選択することがおすすめです。

□離婚後もマンションに住み続けると？

ここまで離婚時に生じる、マンション売却に関するよくある疑問を紹介しました。
次に、離婚でマンションを売却せずに夫婦どちらかが住み続ける場合、どのようなメリット・デメリットが生じるのかを紹介します。

＊離婚後もマンションに住み続けるメリット

メリットの1つ目は、生活環境が変わることによるストレスを軽減できることです。
特に子供のいる家庭の場合は、大きなメリットになります。
親の離婚は子供にとって大きな精神的ショックを伴います。
加えて転校によって友達と離れ離れになってしまうと、ストレスはさらに大きくなります。

子供の精神的なストレスを軽減するために、子供を引き取った方がマンションに住み続けるケースは少なくありません。

2つ目のメリットは、まとまったお金を用意する必要がなくなることです。
引っ越しをするとなると、引っ越し費用や敷金礼金など、まとまったお金を用意しておく必要があります。

マンションに住み続ける選択をすることで、それらのお金を用意する必要がなくなります。

＊離婚後もマンションに住み続けるデメリット

1つ目のデメリットは、住宅ローン残債を払う負担が1人に集中してしまう可能性があることです。
基本的に住宅ローンの返済は、マンションの居住者が行います。

離婚によってマンションを出ていった人が住宅ローンを払うことは、金融機関が許諾しないケースがほとんどです。
そのため残った方が追加の融資を受ける必要が生じますが、離婚前は夫婦でローンを払っていた場合、融資が通らない可能性があります。

2つ目のデメリットは、住宅ローンの名義変更が簡単にはできないことです。
住宅ローンを名義変更する場合、債権者である金融機関などの承諾が必要になります。
離婚による名義変更は必ずしも承諾してもらえるわけではないです。

また、夫婦のどちらかが連帯保証人になっているケースもありますが、こちらも名義変更は容易には行えません。

□離婚時にマンションを売却する方法

最後に、離婚時にマンションを売却する方法を紹介します。
マンション売却の方法は、主に以下の3つになります。
・仲介
・買取
・任意売却

今回はこの中でも、仲介と買取について紹介します。

仲介は、不動産会社に仲介してもらい、マンションの購入希望者を募集して売却する方法です。
買取に比べ時間や手間はかかりますが、高い価格で売却できるケースが多いです。

ただし買主が現れることが保証されているわけではないので、いつまでに必ず売れるかなどの見通しは立ちづらいのがデメリットです。

買取は、不動産会社にマンションを売却する方法です。
仲介とは違って購入希望者を募る必要がなく、売却までの速さと手間の少なさがメリットです。

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□まとめ

今回は離婚時にマンションを売却すべきかどうか判断できるよう、よくある疑問と住み続けた場合のメリットとデメリット、売却方法をご紹介しました。
まずは住宅ローン残債がマンション売却後も残るのかを確認し、住み続けるメリットとデメリットも加味しながら、売却するかどうか判断するようにしてください。