この記事をご覧の皆さんは
「修繕積立金って何だろう」「修繕積立金を滞納している場合はどのようなリスクがあるのだろう」
このような悩みを抱えているかもしれません。 
そこで、今回は修繕積立金についてと、滞納している場合の対処法について解説します。

□管理費と修繕積立金ってどんなもの？

管理費と修繕積立金はマンションを維持したり管理したりする場合に必要になる費用です。
また、管理費は共用部分を清潔に保つのはもちろん、外構の手入れ、エレベーターなどの電気代、管理会社に払う管理委託費などの日常的な管理にも使われます。

さらに、管理費は宅配ロッカーなどの新しい設備を導入する場合や管理費、清掃員の人件費などが加入している保険料によっても異なります。
修繕積立金は敷地や共用部分などの修繕や事故など特別な理由によって発生する修繕などあらかじめ貯めておくお金のことです。
築年数が浅いうちは住んでいる人の負担を軽減するために安い場合が多いですが、年数が経つにつれて少しずつ値上げする物件が多いです。
売主側もマンションを売りやすくするために初期の段階では安く設定しています。

しかし、本来必要な費用よりも安く設定していると費用が足りなくなってくるので、足りなくなった分が加算されて徐々に金額が上がっていくという仕組みになっています。

□売却時に修繕積立金について知っておきたいことを解説！

次は、マンション売却時に知っておきたい修繕積立金について解説します。
知っておくとプラスになる情報ばかりなのでぜひ参考にしてくださいね。

1つ目は、修繕積立金は売却時に返還されないことです。
その理由は2つあります。

＊修繕積立金は長期にわたる修繕に必要なものだから

修繕積立金は以下のような工事に必要になります。

・外壁の吹付塗装工事
・外壁タイル交換工事
・屋上の防水工事

この修繕積立金は20年から30年のスパンで長期修繕計画をもとに決められており、これを返還するということは予定していた修繕工事費用が足りなくなるということです。
修繕工事ができなければマンションの劣化も早くなるので入居しづらくなりますよね。
修繕積立金は清潔なマンションを保つためにも必要なので返還はされません。

＊組合の財産という扱いだから

マンションは入居者全員で管理組合を組成し、主体となって管理費や修繕積立金を徴収します。
なので修繕積立金は管理組合の財産という扱いになるのです。
これは個人で扱うお金ではないので、返還はされないことになっています。

2つ目は、管理費も返還されないことです。
管理費も修繕積立金と同じように管理組合の財産なので、返還はされません。
この管理費は管理人の人件費や清掃費用、付帯設備の費用、設備機器の点検費用などに使われます。
このように管理費は入居者が暮らしやすいマンションを実現させるために使われます。

3つ目は、修繕積立金を買主と清算するケースがあることです。
そもそもこの2つの費用は前納式で、次月分を支払う方式となっています。
これを管理費・修繕積立金の清算と言い、具体的にはマンションを引き渡す際に先月に支払った分を案分して買主に請求することを言います。
これは義務ではなく仲介業者によって異なるので、一度会社の方に問い合わせてみるのが良いでしょう。

□修繕積立金を滞納している場合はどうするの？

最後に修繕積立金を滞納している場合について解説します。
修繕積立金は居住者が快適に生活するためにも必要な費用ですが、このような費用を滞納してしまうとどのようなリスクがあるのでしょうか。

1つ目は、訴訟や競売のリスクがあることです。
修繕管理費の滞納があるとマンションの管理や修繕に影響を及ぼすので管理組合から催促が行われるでしょう。
まず文書によって催促を行い、それでも支払われなかった場合は訴訟や競売などのリスクが発生します。
早い段階で滞納金を支払うことが大切です。

2つ目は、5年経つと時効になることです。
修繕積立金の滞納は5年たつと時効になります。
時効になる前に差し押さえなどの処置が行われますが、法的な処置が行われている場合は一時的に時効が中断されることが多いです。

しかし、滞納したまま売却するのは可能です。
修繕積立金の滞納分も買主に引き継がれることになるので、契約前に滞納していることをしっかりと伝えるようにしましょう。

納得の上で売却を行わなければトラブルになる可能性があるので注意してください。
滞納は購入時に当然マイナスポイントになります。
購入検討者も減ってしまうため、確実に売却したい場合はあらかじめ支払いを済ませてから売却することをおすすめします。

□まとめ

この記事では、修繕積立金について解説しました。 
修繕積立金の知識が豊富だと売却時にお得なタイミングを掴むこともできるのでぜひ理解を深めましょう。
弊社では不動産売却をしたいが何から始めれば良いか分からないという方に向けても手厚くサポートいたします。 
この記事を不動産売却の参考にしていただけると幸いです。