「共有名義のまま離婚してしまったけど、どうしたら良いのだろう。」
このように、不動産を売却する際の共有名義の変更についてお悩みの方は多いと思います。
そこで今回は「共有名義を解消する方法」についてご紹介します。
□離婚時に共有名義がある場合は解消しておくべき!
そもそも共有名義はなぜ解消する必要があるのでしょうか。
まずは、不動産の名義を変更せずにそのままにしているとどのような弊害が生まれるのかを把握しておくことが大切です。
ここでは、解消すべき理由について詳しく解説していきます。
最も大きなデメリットとして、離婚後にもお互いの関係が続いてしまうことが挙げられます。
離婚後にも連絡を取り合いたい場合は別ですが、あまり連絡を取りたくない状態になっているかもしれません。
そのような場合に、不動産を売却したりリフォームしたり、貸し出したりする同意を得るための連絡を取るのは大変ですよね。
自分1人の権限で不動産に手を加えられなくなるので、離婚後にも関係が続いてしまう点に注意しましょう。
他にも、不動産を放置することになってしまうリスクもあります。
共有名義になっている不動産を離婚した元夫婦が共同で管理するのはとても難しいでしょう。
売却や賃貸などを行おうと思っても、相手が反対すると実行できなくなってしまいます。
その結果、不動産を放置してしまい、維持費だけがかかるという状態になるケースもよくあります。
また、維持費関係のトラブルが生まれる可能性がある点でも解消するべきだと言えるでしょう。
仮に共有名義でこれから管理していくとしても、固定資産税は分担して支払うことになります。
もしお相手が支払いに応じなかった場合、負担が1人に集中してしまうことになるので、トラブルに発展してしまいます。
上記でご紹介しましたように、離婚後に不動産を共有名義で所有することには様々なデメリットがあります。
それでは次に解消する方法について見ていきましょう。
□共有名義を解消する方法について解説!
具体的にどのような方法で解消できるのでしょうか。
住宅ローンがあるかどうかによって解消方法は変わりますので、それぞれ詳しく解説いたします。
*住宅ローンがない場合の変更方法とは
住宅ローンがない場合には比較的簡単に名義を変更できます。
離婚した後に法務局に行き、登記申請をすることで名義変更を完了できます。
登記を申請する際の書類は自分で作ることもできますが、かなり手間と時間がかかってしまうので司法書士に依頼することをおすすめいたします。
ただ、依頼すると司法書士への依頼報酬がかかってしまう点にご注意ください。
*住宅ローンがある場合の変更方法とは
住宅ローンがある場合には名義を変更するのがとても難しいと言えるでしょう。
ローンを全て返しきってからでないと単独名義に変更できないことが多いです。
ローンの借り換えを行なう方法や他の連帯債務者や連帯保証人を加えるなどの方法で、一度ローンを完済すると良いでしょう。
それぞれの方法についてより詳しく解説していきます。
まずは1つ目にご紹介した方法である他の金融機関から借り換えを行う方法の詳細について解説します。
最初に夫の名義で契約した住宅ローンを妻に変更する場合、妻が新しく住宅ローンを他の金融機関で契約し、融資してもらったお金を使って前契約していたローンを完済します。
ただ、すでにローンを組んでいる方が新しくローンを契約しようとしても審査が通らない可能性がある点にご注意ください。
前回借りた時よりも収入が安定していたり、残っている金額が少ない場合には借り換え用のローンを組める可能性があると言えるでしょう。
次に他の連帯債務者や連帯保証人を加える方法について解説します。
共有名義になっている場合はお互いが連帯保証人になっていることが多いです。
そして、金融機関は夫婦の収入を合わせた金額を元に融資を決定しています。
そのため、もし1人で2人分のローンを返済するために名義を変更しようとしても受け入れられないかもしれません。
しかし、離婚した方以外にも連帯保証人または連帯債務者が加わればリスクが低くなるために名義変更ができる確率が高くなるでしょう。
□不動産を売却することでも解決できる!
共同で所有している方の同意が必要にはなりますが、共有名義の不動産でも売却可能ですので、共有名義を変更せずとも離婚後の不動産問題を解決できる可能性があります。
また、建物を全て売却するのではなく、自分の持分だけを売却することもできます。
ただ、マンションの1室や戸建て物件を持分に応じて分割して売却するのは難しいです。
売却できるケースは土地を分筆した場合や共同住宅を1室ごと売却するなどの場合であることにご注意ください。
□まとめ
今回は「共有名義を解消する方法」についてご紹介しました。
この記事を参考に、共有名義を解消して不動産を活用してみてくださいね。
もし何かわからないことがありましたら、お気軽に当社にご相談ください。